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月別アーカイブ: 2020年2月

益子直美さんの「怒らない指導」にみるコーチング・センス

先日、テレビのニュースで、益子直美さんの「怒らない指導」

という取り組みが紹介されていました。↓↓↓
https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2020/01/0125.html

 

福岡で「益子直美カップ」という小学生のバレーボール大会が毎年行われています。

「監督が絶対に怒らない」がルールのその大会。

もう6年目を迎えるそうです。

今では山口、佐賀、長崎、大分、熊本、鹿児島からなど、

参加チームが増え続けているとのこと。

 

放映をテレビでも見たのですが、ちょっとこわもての監督が、

試合ではつい熱が入って子どもたちにきつい口調で指示していました。

そこに益子さんがやってきて監督の口にバッテンのついたマスクをつけると、

監督は苦笑いしておとなしくなり、椅子に座りました。

 

そして益子さんが子どもたちの輪に入りました。
声をかけしばらくすると、おびえた顔をしていた子どもたちの顔が、

みるみる笑顔に。試合のムードも一変して、見事に勝利しました。

 

このとき

「益子さんは監督にかわって、子どもたちのことばに耳を傾け、

一緒に考えて楽しもうという態度をとりました」

と記事にあります。

 

ここでのポイントは、

まず「子どもたちの言葉に耳を傾け」て、

子どもたちにあること(この時はおそらく、監督が怒っていて怖い、

負けたら怒られる、でもうまくできない…などがあったでしょうか)

を、受け取ってあげたこと

 

そして「一緒に考えて楽しもう」と声がけすることで、

子どもたちを「考えられる人」として扱ったこと、

そしてスポーツをやる上でとても大切な、

「楽しむ気持ち」を子どもたちが取り戻せたことだと思います。

 

コーチングの基本のセンスでもある、

「受け取る」「やる人、できる人として扱う」が、ちゃんと入っています。
あなたが益子さんではなくても、このセンスを使うと、

子どもたちのやる気、自主性をとてもカンタンに引き出すことができるのです。

 

益子さんご自身は中学校の部活動でバレーボールを始め、

バレーボールを一から教えてくれたその時の監督に感謝の気持ちはあるものの、

怒鳴られるのが怖くてやっていた、どうしたら怒られないかばかり考えて、

バレーボールが好き!と言えなかった時代があったといいます。

 

怒られてうれしい人はいません。

断言しますが、怒ることで相手を自分の思い通りにしようとするコミュニケーションは、

一時的には結果が出ても、長続きしません。
たとえ「子どもたちのため」と思って怒っているのだとしても、

それはまったく通じないでしょう。

それは今の子に根性がないのではなく、人間として当然の反応なのです。

 

益子さんのような知名度のある元アスリートがこのような活動をされていることは、

日本のスポーツ界にとって、本当に喜ばしいことです。
益子さんと同い年である鈴木大地スポーツ庁長官も、

この活動には一目置いているとのこと。

鈴木長官は、全国の部活動のガイドラインを見直すなど、

ブラック部活動改革も積極的に進めています。

 

ということは、怒らない指導は、これからのスポーツ指導の当然の流れなのです。

 

エスプリでは、怒らない指導は当然のこととして、子どもたちが自ら動き出し、

楽しみながら力を出し切るためのコーチングをお伝えしています。

結果を出すためだけでなく、子どもたちの笑顔を見たい!

という監督さん、顧問の先生、

ぜひコーチングのスキルとセンスを学んでみませんか? 

 

子どもの指導だけでなく、仕事でも、家庭でも、とっても役に立ちます。
お気軽にお問い合わせください。

練習なしで、80台のスコアを出し続けられる理由ーー「自分はこんなもの」からのパラダイムシフト

きょうはゴルフのお話です。私はゴルフを30歳くらいの時に本格的に始めました。

いまも月2~3回程度、コースに出て楽しんでいます。

ほぼコンスタントに80台でラウンドしています。

 

それなりに練習した時期もありましたが、必死に取り組んだ記憶はありません。

楽しんで練習するうちに、ある程度ショットが打てるようになり、

徐々にスコアが上がっていったという感覚です。

今から10年ほど前のこと。そのころの私は、90台でラウンドしていました。

もちろん、もっといいスコアでラウンドしたいという気持ちは毎回持っていました。

でも90台の時がわりと長く続いていました。

 

一緒にラウンドしている人の中に80台を出している女性がいたのですが、

その人は私より体ががっしりしていてパワーがありました。

自分はあんな風にはなれないな、というのがありました。

本当は、私も80台を出したいと思っているのに……。

その日も80台でラウンドぞと思っていましたがあがってみると92。

私はふと、「自分ってこんなものなんかな。私には80台は無理かな」と

無意識に思っていたことに気づいたのです。

 

そこが私のゴルフの転機でした。

そこで何をしたかというと、「自分はこんなもの」という自分の本当の気持ちを、

しっかりと味わいました。その自分を認めたのです。

味わいつくした瞬間、「80台を出してもいいな」という気持ちが現れてきました。

自分に、80台を出すことを「許可」できたのです。

それまでの「私も80台を出したい、出せるはず!」と、

どこか自分に気合を入れるように思っていたのとは、

まったく違う感覚でした。

 

それからは、コンスタントに80台を出せるようになり、今に至ります。

そして私は、ゴルフクラブを握るのはコースに出るときだけ。

つまり、ふだんはゴルフの練習をしていないのです。

一生懸命練習している人、ごめんなさい(笑)

 

それにしても、「出せるはず!」よりも、

「出してもいいかも」のほうが機能するなんて、不思議ですよね。

でも、そういうものなのです。

 

「許可」は、パラダイムシフトを起こすための3原則の一つです。

人は、変わりたくて努力しているのに変われないという時、

どこか自分に許可が出ていない、ということが、往々にしてあります。

「自分は練習量がまだまだ」と思って、コツコツ練習する。

 

そんな謙虚さは日本人の美徳ですが、

その「まだまだ」という気持ち、

もしかしたら許可が出ていないのかもしれません。

そんな「パラダイムシフトゴルフ」にご興味のある方は、お問い合わせくださいね。

 

 

脳は良くも悪くも開発される(科学的に解明)

1.脳は良くも悪くも開発される

今日はまず、脳のしくみについてのお話です。
皆さんは、こういうことはありませんか?

久しぶりに資格の勉強を始めたけれど、学生の頃と違って全然覚えられない…。
「あの人、えーと、何て名前だっけ? うーん、出てこない」と、
当たり前に覚えていたことをなかなか思い出せない…。

たぶん、どちらも経験があるのではないでしょうか?
たしかに脳は使わなければ衰えます。
でも、脳にはほかの器官とは違う素晴らしい性質があります。
それは、使えば使うほど良くなる、ということ。
何歳になっても、トレーニング次第で開発されるのが脳。
さまざまな経験や学び、習慣などによって、
新しい神経回路(シナプス)が枝分かれして別の神経回路につながり、
新しい回路が作られていくからです。
このように変貌自在な脳のしくみを、神経可塑(かそ)性と呼びます。
このしくみによって、知能が向上する、スキルを習得する、EQが向上する、
(病気や事故などによる)脳損傷から回復するなど、さまざまなことが可能になります。

でも、逆の意味で怖いこともあります。
それは、脳はネガティブな方向にもどんどん開発されてしまうということです。
先日、このような記事を目にしました
(https://tocana.jp/2020/01/post_139975_entry.html)
毎日、愚痴や不平不満ばかり言っている人は、「ネガティブ脳」が形成されてしまう。
それが科学的にも解明されている、というのです。
脳が負のスパイラルに入り、シナプスも、
ネガティブな回路がどんどんつながっていってしまうわけですね。
常にネガティブな思考が思い浮かぶだけでなく、ネガティブな現象にばかり敏感になり、
身の回りの悪い知らせばかりに気がつくようになる。
そしてこの負のスパイラルから抜けられなくなり、
うつ病などの精神障害が引き起こされるのだと言われています。



2.ポジティブになれば物事は解決する⁉

とはいえ、人間ですからネガティブな気持ちになることは誰でもあります。
ネガティブな気持ちを押さえつけて、「皆さん、ポジティブになりましょう!」
などというつもりはまったくありません。
またメンタルトレーニングというと、
いかにポジティブになれるかのトレーニングだと思っている人も多いような気がします。
私は、「ポジティブになるための方法」を尋ねられることもしばしばです。
少しややこしいのですが説明すると、
「今日の対戦相手は格下だから楽勝」と考えるのがポジティブ思考だとすれば、
逆は「格上だからたぶん負ける」というネガティブ思考です。
ポジティブ思考とネガティブ思考は表裏一体で互いに関係しあっているため、
ネガティブだけを取り除くというのは無理な話。
むしろポジティブ思考がネガティブ思考を強化するという、
なんとも皮肉な状態になっています。
それなのに、ポジティブ思考主義が世の中には蔓延していて、
「ポジティブにならなくちゃいけないのに、なれない自分が嫌」という、
「ポジティブになりたいネガティブな人」がたくさんあふれています。
みんな、思考に振り回されているのです。

ゾーン・コーチングでは、ポジティブ、ネガティブというとらえ方を超えて、
「思考に支配されていることに気づく」「思考を手放してニュートラルな状態になる」ことで、
その人がもつ最大限の力を引き出すことを目指しています。
時には100%の力を超えて、120%の力が出せることもあるのです。

3.自分をニュートラルにし、「今にいる」をつくる瞑想

私はコーチングのほかに、ヨガやマインドフルネス(瞑想)の講座も開催しています
(マインドフルネスと瞑想は、ほぼ同じ意味で使ってもらっていいと思います)。
瞑想は人を思考から解放し、ニュートラルな状態をつくり、
本来の力を発揮するためにとても有効です。
でも、なぜ思考にまみれることはよくないのでしょうか?
人は仕事で、家庭で、地域で、いろいろなものを抱えて生きています。
思考でがんじがらめになってしまうのも無理はありません。
でも思考でがんじがらめになっている人には、共通点があります。
それは「過去に基づいて物事を考え、未来のことに思考をめぐらせている」ということです。
「あの時、ああしていれば」は過去で、「もっとこうなったら…」というのは未来です。
「タラレバ」ばかり言いながら空回りしている人は(数年前にそんなドラマがありましたね…)、
「今にいない」ので、目の前の現実を扱っていません。
結果をつくれる人は、今にいて現実に行動している人だけなのです。
たとえば、テスト前の学生さんを例にあげると、
・「このテストで〇〇点を取れなかったら、留年してしまうかも」と未来に行ってしまっている。
・「前のテストの時、頑張って勉強したのに思ったより点がとれなかった。どうせ私にはできない」と過去から未来に行ってしまっている。
・「今日は眠いけど、明日〇時間勉強すれば、たぶん大丈夫」と未来に行ってしまっている。
となります。
これでは、集中力が出るはずもありません。
そして、現状をしっかり把握することもできず、結果が出せません。

今にいないことに気づく。思考に引きずられる心に気づく。
その気づいた瞬間、あなたは「今」にいます。
トレーニングを重ねると、「今」にい続けることができるようになります。
そんな方に、瞑想をおすすめします。
「ネガティブ脳になっちゃっているかも」「もっとポジティブにならなければ…」とお悩みの方、
今までと違ったものの見方を身につけ、結果をバンバン出しちゃいましょう!

まずはお気軽に、自然の中で瞑想を体験してみませんか?
 関西が拠点の私ですが、今年は東京でもやります!
もちろん、初めての方も大歓迎です。



〈直近の瞑想会〉
2020年2月15日(土) 東京都立木場公園 10時~
https://www.facebook.com/events/715769435618064/

2020年2月29日(土) 北山緑化植物園(兵庫県西宮市) 10時~
https://www.facebook.com/events/
北山緑化植物園/グランディング瞑想会自分とつながる